「フランケンシュタイン」ギレルモ・デル・トロ監督 映画レビュー
真の怪物は誰か?デル・トロ版「フランケンシュタイン」が投げかける問い

「フランケンシュタイン」Courtesy of TIFF
映画「フランケンシュタイン」の原作は、1818年にイギリスの作家メアリー・シェリーによって書かれたゴシック小説。若き科学者ヴィクター・フランケンシュタインが死体の部位をつなぎ合わせて、命を吹き込み怪物を創り出す。「怪物」とその創造主ヴィクターとの関係を軸に、人間の傲慢、孤独、復讐、そして破滅を描いた物語。
トロント国際映画祭で上映された、ギレルモ・デル・トロ監督の「フランケンシュタイン」。映画祭期間中に何度も上映されたにもかかわらず、すべての回がほぼ満席になるほどの人気で、このデル・トロ版「フランケンシュタイン」への期待の高さがうかがえました。
「フランケンシュタイン」の映画化が長年の夢だったというデル・トロ監督。その思いは、プロダクションデザインや衣装、美術のすべてに反映されており、どの場面もまるで絵画のように壮麗。細部に至るまで、監督の情熱が注ぎこまれているのを感じました。普段ホラーや血が出る作品は苦手な私ですが、この作品はそれすら気にならないほど美術的で洗練された映像美に驚かされました。そして目を引いたのが、エリザベス役のミア・ゴスの衣装!色使いもデザインも際立ち本当に美しかったです。

物語は一貫して、「真の怪物は誰なのか?」という問いを投げかけ続けます。監督がこれまでも常に、社会から排除された存在に寄り添ってきたように、この作品でも怪物の孤独と哀しみに深く共感し、寄り添います(泣)
演技では、クリーチャー(怪物)を演じたジェイコブ・エロルディがすごく良かった!クリーチャーの胸が張り裂けるような苦悩と寂しさを怪物メイクの下で演じていて、もはや怪物には思えず何か繊細で美しい生き物を見ている気にさえなってきました。
オスカー・アイザックのマッドサイエンティストぶりも、あの髪型も含めて似合っていました。
11月からNetflix で配信が始まるようですが、美しさを堪能するためにも映画館の大画面でご覧になるのがおすすめです!!
追加情報! 10月には各地で劇場での上映が予定されているようです。是非映画館で!
10月17日~ バンクーバー:VIFF Centre トロント:TIFF Lightbox そして日本では10月24日から各地の映画館で上映です

観たよ!は映画好きライターたちによる連載コラムです。話題のハリウッド大作からインディー作品、配信限定の映画まで。「これは良かった!」という作品から「イマイチかも…」という作品まで。個人的な視点も交えながら、どんどんレビューしていきます



