バンクーバーで「STOMP」公演が話題-世界53カ国で愛されるリズムのショー
今年で30周年を迎える

バンクーバー公演を前に取材に応じたSTOMPのパフォーマーの皆さんと、クリエイターのクリエイターのスティーブ・マクニコラスさんとルーク・クレスウェルさん(前列)撮影Osanpo News Canada!
バンクーバーで「STOMP」ストンプ公演 リズム・動き・コメディのパフォーマンス
バンクーバーのクイーンエリザベス・シアターで11月14日から「STOMP(ストンプ)」の公演が始まり、音と動きを融合させた迫力のパフォーマンスが観客を魅了している。バンクーバーでの公演を前に創設者でクリエイターのスティーブ・マクニコラスさんとルーク・クレスウェルさん、パフォーマーの皆さんが取材に応じた。
「STOMP」は1980年代後半に、ロンドンのストリーパフォーマンスから誕生した。バケツ、ごみ箱、デッキブラシ、ビニール袋、ショッピングカートなど、日常の身近な物を楽器に見立ててリズムを生み出すダイナミックなショーは、これまで世界53カ国で1500万人以上を動員。2025年8月には、東京と大阪でも公演し、日本でも話題を呼んだ。
バケツ、ごみ箱、ビニール袋、日常が楽器になる瞬間は驚きの連続
バンクーバーでのショーは、デッキブラシを地面にこすりつける音から始まった。次第に打楽器的なリズムへと発展、そしてブラシの柄が打ち合う音が交差。舞台上のキャストは時に激しく、時にコミカルに動き、ジャグリングの様な要素も加わる。リズムが広がるにつれ、客席では体を揺らす人や足でテンポを刻む人が少しずつ増え、そして笑顔や驚きの表情がどんどん広がっていった。
楽器を使っていないのに、いつの間にかメロディーが聞こえ、セリフがないのに思わず大笑いする―約100分間のショーは、まさに「言葉ではなくリズムで伝える」パフォーマンスだ。
クライマックスではリズムが一気に加速し、広い会場にもかかわらず、観客が舞台のキャストと一体になってバケツを叩いているような錯覚に陥るほど。終了した後の観客は皆興奮気味で、満足気な笑みを浮かべていた。きっと家に帰って、バケツや机をたたいてリズムを刻みたくなった来場者も多いのではないだろうか。

最後まで目が離せない迫力満点のバンクーバー公演でした。最後は会場の観客も巻き込んでドラムと共に手を叩いていました。撮影Osanpo News Canada!
ストリートから世界へ―創設者2人が語る始まりと歩み
STOMPを創り上げたのは、スティーブ・マクニコラスさんとルーク・クレスウェルさん。1980年代後半に、イギリスのストリートでバンド活動をしながら始めた当時について、クレスウェルさんはこう振り返る。 「ストリートにあったゴミ箱を叩いてリズムを奏でていたのが始まりでした。そのうち誰かがやってきて一緒に周りの物を叩き始めたりして、どんどんパフォーマンスが広がっていった。その時、見ている人もすごく楽しんでいるのがわかりショーとして形にしてみようと思ったんです」
1991年にエディンバラフェスティバルでコメディミュージカルとして初演、各地のフェスティバルで注目を集めた。マクニコラスさんは「最初の頃はたくさんのフェスティバルを回った。カナダにも初期の頃モントリオール、トロントと来ましたね」と懐かしそうに語る。その後、世界中のフェスティバルや劇場で公演を重ね、ロンドンのウェストエンド、ニューヨークのオフ・ブロードウェイにも進出。エミー賞、オビー賞、ローレンス・オリヴィエ賞など、多くの賞を受賞し、世界の観客を魅了してきた。
世界中で愛され続ける理由について、マクニコラスさんは「STOMPにはコメディの要素が多く盛り込まれている。リズムとコメディは言葉を越えて楽しめるものなんです」と説明。クレスウェルさんも「何度観ても新しい楽しさを見つけてもらえるのも、支持されている理由かもしれません」と続けた。
今年で30周年を迎えるSTOMPについて、マクニコラスさんは「ここまで本当に、素晴らしい旅路でした」と感慨深げ。一方クレスウェルさんは、「若い頃に作ったショーなので、もう自分たちがステージに立つのは難しいけれど」と笑いながら、「今はたくさんの若い素晴らしいパフォーマーが引き継いでくれている」と頼もしそうに語る。今年のクリスマスにはパリ、来年にはカナダ東部での公演も予定しており、二人は「日本にもまた是非行きたいと考えている」と明かした。

STOMP創始者でクリエイターでもある、スティーブ・マクニコラスさん(左)とルーク・クレスウェルさん(右)撮影:Osanpo News Canada!
STOMPパフォーマーさんが伝える見どころーリズムを感じて、笑って、ショーの一部となって楽しんで
STOMPのメンバー歴24年(!)というアンドリュー・パトリックさんと、やはり10年超というケード・スラッテリーさんにも見どころを伺った。
パトリックさんは。「STOMP がユニークなところは言葉を使わず、音と動きで観客とコミュニケートするところです。セリフがないのに、いろいろなキャラクターが出てくるところも見どころですね」と話す。
休憩無しで迫力あるパフォーマンスを繰り広げるステージ。大変なところは?との問いにはスラッテリーさんが「大きなドラム缶にスキーブーツをつけて履くところがあるんですが、筋力と集中力を必要とするし、あそこは結構大変ですね」と話せばパトリックさんも「中盤の盛り上がるエネルギッシュな部分だし同感ですね」と返す。(編集注釈**本番では本当に巨大なドラム缶を履いてステップを踏んでいて、ステージは圧巻の一言でした!)
パフォーマーたちのバックグラウンドは、ドラマー、タップダンサー、ミュージシャン、コメディアン、と様々だという。「いろいろな人が集まって得意な分野でステージに貢献しているし、お互いの得意な分野から学びあっていますね」(スラッテリーさん)とチームワークの良さも話す。
二人は「このショーはただじっと見ているだけのショーではありません。リズムを感じて、笑って、観る人にもショーの一部となって楽しんでほしい」と呼びかけた。

体力的にもかなり大変だというこのシーン。とても迫力がありました Photo: STOMP
体で音を感じる、劇場でしか味わえない公演
「観る」「聴く」だけでなく、「音を体感する」ことができるSTOMP。身近な物が秘めた音の可能性、そして劇場でしか味わえない“生のリズム”を全身で堪能できる公演だ。
STOMP Vancouver
開催日:11月14日~16日
11月14日 8:00 pm
15日 2:00 pmと 8:00 pm の2公演
16日 2:00 pm
場所:Queen Elizabeth Theatre (630 Hamilton St. Vancouver )
チケット $41.90 ~
チケットの購入と詳細はSTOMP公式サイトまで



