SFUキャンパスにギブソン美術館、オープン

サイモン・フレーザー大学キャンパスに 美術館オープン

初回展示「Edge Effects」には、カナダを代表する現代アーティストら15名が参加

South Façade, view from Ceremonial Walkway. Image courtesy The Mirage Studio and The Marianne and Edward Gibson Art Museum.

サイモン・フレーザー大学(SFU)は9月20日、創立60周年を記念して美術館「The Marianne and Edward Gibson Art Museum(Gibson Art Museumギブソン美術館)」をバーナビーキャンパス内に開館した。

大学における芸術文化の振興と、地域社会とのつながりを強化する目的で建設された同美術館。総面積12,100平方フィート(約1,124平方メートル)で、4つのギャラリースペースを備える。トロントを拠点とする Hariri Pontarini Architects のシアマク・ハリリ氏の設計で、 Iredale Architecture との協働。

同美術館の設立は、SFU創立時から同大学で教鞭を取っていた故エドワード・ギブソン教授の家族からの寄付により実現。今回の美術館設立は、彼の理念と功績を称えるかたちで進められた。

館長のキンバリー・フィリップス氏は、「ギブソン博士は文化地理学者でした。そのこともあって、彼は芸術が環境の一部であることを本当に理解していたのだと思います。芸術は社会的な環境の中から生まれ、私たちの世界を理解するための鍵となるものです。だからこそ、彼は美術館を多くの異なる分野が交わることができ、さまざまなアイデアを受け止める“器”のような存在として構想していたのだと思います」と話す。

館内は自然光を多く取り入れた開放的な設計となっており、バスロータリーとキャンパスの双方からアクセスできる2つの出入口を備える。学生や来館者がアートを見ながらくつろぐことが出来るように椅子やソファも随所に設置。フィリップス氏は「大学の美術館は敷居が高く感じられることがあります。だからこそ私たちは、誰もが歓迎されてる場所と感じ安心して芸術に触れられるように、アクセス性を重視しました」とも述べ、コミュニティに開かれた美術館づくりへの思いを語った。

美術館では、地元・国内外の現代アーティストによる企画展を展開するとともに、大学が所蔵する5,900点以上のアートコレクション(絵画、写真、彫刻、インスタレーションなど)も収蔵・公開する。

開館を記念した初回展示「Edge Effects(境界の効果)」には、カナダを代表する現代アーティスト15名が参加。生態系や社会の“境界”に焦点を当てた作品が並び、国境や人種、環境問題といったテーマが多角的に取り上げられる。展示には、メキシコとアメリカの国境をまたいで高校生を撮影したリズ・マゴールさんの写真シリーズや、こだまをモチーフにした望月シンディーさんのインスタレーション、ジンミー・ユンさんのサーマルビデオインスタレーションなどが含まれる。

「Arboreal Time」という、こだまをモチーフにした作品が準常設展示として飾られる望月さん。作品には形も表情もさまざまな、磁器彫刻のこだまが大小合わせて44体、山本稔さんによる焼き杉板の森に集まる。

木の精霊と言われるこだまをモチーフにしたいきさつを、「この大学は森の中にあり美術館も木々に囲まれている。自分の作品を飾る場所には暖炉とソファを置くと聞いた時に、樹木の間に流れる時間というイメージが浮かび、こだまの森をデザインした」と話す。「木霊の森で会いましょう、という気持ちを込めた。ここが、人々がゆっくりと自分を振り返ってみたり、試験で大変な時にはお願い事をしたり、その時々の自分に合ったこだまに出会ってもらう場所になれば。」と期待する。

8888 University Drive Burnaby, British Columbia

開館時間

水曜~日曜:11:00 am – 5:00 pm

入館無料

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