バンクーバー国際映画祭(VIFF)、ソフィー・ロムヴァリさんをゲスト・キュレーターに選出
上映ラインアップから、5作品も先行発表
Vancouver International Film Festival (VIFF)2026年10月1日から11日まで

Sophy Romvariさん / Courtesy of TIFF
『Blue Heron(ブルーヘロン)』で注目を集めたカナダ人監督が「Leading Lights」プログラムをキュレーション。他にもホン・サンス監督の最新作『Nowhere to Lay My Eyes』やベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作『Rose』の上映が発表されました!
バンクーバー国際映画祭(VIFF)は、カナダ人映画監督ソフィー・ロムヴァリさんを、今年の「Leading Lights(リーディング・ライツ)」プログラムのゲスト・キュレーターに迎えることを発表した。あわせて、今年の映画祭でカナダ初上映となる5作品を先行発表した。 第45回バンクーバー国際映画祭は、2026年10月1日から11日まで開催される。
ロムヴァリさんは、長編映画デビュー作『Blue Heron(ブルーヘロン)』で国際的な注目を集めたカナダ人監督。同作は2025年秋、ロカルノ国際映画祭、トロント国際映画祭、バンクーバー国際映画祭で主要な賞を獲得するなど高い評価を受け、その後の劇場公開でも大きな成功を収めた。
「Leading Lights」は、毎年ひとりのカナダ人映画監督を招き、その映画作家の創作の旅に影響を与えた海外長編映画4本を選び、紹介してもらう企画。過去には、アンソニー・シムさんやマシュー・ランキンさんがキュレーションを担当した。今年はロムヴァリさんがキュレーターを務め、ジャック・ドワイヨン、アッバス・キアロスタミ、テレンス・マリック、マイケル・ローマーの作品を取り上げる。
VIFFのプログラミング・ディレクター、カーティス・ウォロシュクさんは、「ソフィーは唯一無二の才能を持ち、映画が秘める複雑さと可能性を本能的に理解している映画作家です」とコメント。「彼女が選んだ作品を紹介するため、再びバンクーバーに戻ってきてもらえることを楽しみにしています」と期待を寄せている。
ロムヴァリさんは、「私が選んだ作品はすべて、私の映画的な魂にとって特別な場所を占めています。故郷のコミュニティに向けて、VIFFでこれらの作品を紹介できることを光栄に思います」と選出作品に込める思いを語る。上映作品の詳細は後日発表される。


Vancouver International Film Festival で上映される(左)『Nowhere to Lay My Eyes』、(右)『Rose』/Courtesy of VIFF
VIFFでカナダ初上映となる5作品も発表
バンクーバー国際映画祭は、今年の上映ラインアップから最初の5本も発表。5作品はいずれも各地の映画祭で注目されている作品で、VIFF 2026がカナダ初上映(Canadian Premiere)となる。
『Nowhere to Lay My Eyes』ホン・サンス監督
韓国を代表するホン・サンス監督の最新作。ロカルノ国際映画祭で監督賞と俳優賞を受賞したばかりの注目作。
疎遠になっていた娘が母親と再会するものの、そこでドキュメンタリー作家である継父と、画家を目指す継姉に初めて出会うことになる。複雑に絡み合う家族関係を描いたドラマで、ホン・サンスらしい緻密な構成が特徴となっている。
『Rose』マルクス・シュラインツァー監督
2026年のベルリン国際映画祭で、主演のサンドラ・ヒュラーが最優秀主演俳優賞(銀熊賞)を受賞した作品。
閉鎖的な農村コミュニティを舞台に、謎めいた兵士がある策略を用いて共同体から受け入れられようとする姿を描く。緊張感に満ちた映像表現と、サンドラ・ヒュラーによる繊細かつ力強い演技が見どころとなっている。
『Crocodile』The Critics、ピエトラ・ブレットケリー監督
2026年のトライベッカ映画祭でViewpoints Awardを受賞した作品。
ナイジェリアのカドゥナを舞台に、独学で映画制作を学んだ若者たちが、街の通りや家々、そこに暮らす人々をSF映画の素材として取り込んでいく。映画制作を、都市が抱える制約を乗り越えるための手段として描いた作品だ。
『Take Me Home』リズ・サージェント監督
2026年のサンダンス映画祭でウォルド・ソルト脚本賞を受賞した作品。
監督自身の実体験をもとに、障害のある韓国人女性を主人公にした親密な家族ドラマ。主人公はサージェント監督の姉アンナで、自立を目指しながら高齢になった養父母の世話をし、同時に医療制度が抱える構造的な問題にも直面していく。
『The Story of Documentary Film: The 2000s』マーク・カズンズ監督
ノンフィクション映画の歴史をたどるドキュメンタリー。
21世紀のドキュメンタリー映画における美学や表現方法、後世に残る重要な作品を振り返りながら、現実というものがますます多様な解釈に開かれていく時代に、ノンフィクション映画という表現形式がどのような可能性を持つのかを探っていく。



(左から)VIFF で上映される『Crocodile』『Take Me Home』『『The Story of Documentary Film: The 2000s』/Courtesy of VIFF
映画業界向けプログラムも充実。
アニメーション作品『Flow 』の脚本家や、映像音楽制作者らが登壇予定
今年のバンクーバー国際映画祭では、一般向けの上映に加え、映画・映像業界関係者を対象とした「Artist & Industry Program」も展開する。 今年初めに設立された「Institute for the Moving Image」を軸に、映画・映像のクリエイターと共同制作者、メンター、出資者らをつなぐ新たな枠組みを構築する。
注目されるのが「VIFF Business Hub」の新設だ。共同製作フォーラム(Co-Production Forum)、製作途中作品(Works-in-Progress)、VIFF Slateを中核として、映画人同士の協業や国際的な作品開発を後押しする戦略的なプラットフォームとなる。
また、2024年公開の『Flow』でアカデミー賞を受賞した共同脚本家・プロデューサー、マティース・カザさんによるマスタークラスも開催される。近年、世界的な評価を集めたアニメーション作品がどのように生み出されたのか、その創作と制作の過程を知る貴重な機会となる。
VIFF Ampの「Music in Media Summit」では、音楽と映画の両分野で活動するプロフェッショナルを取り上げる。今年の「Stages-to-Screens」には、『U.S. Girls』のMeg Remyさん、『Heated Rivalry』のPeter Peterさんらが登壇し、音楽と映像作品の間を行き来する創作活動について、それぞれの経験を語る。
Artist & Industry Passは8月6日から販売され、業界向けプログラム、「VIFF Amp’s Music in Media Summit」、VIFFの業界向けアプリ「Swapcard」、VIFF Hospitality Houseで開催される交流イベントなどへのアクセスが可能となる。
第45回バンクーバー国際映画祭 (VIFF)
2026年10月1日から11日まで開催
全プログラムは2026年8月26日(水)に発表される。
チケットは、VIFF+会員向けは8月26日正午から、一般向けは8月27日(木)正午から販売開始。
一般向けのフェスティバル・パスとチケットパックは8月7日正午から販売開始。
上映作品、スケジュール、チケットやパスの購入はVIFF公式サイトでご確認ください。



