オークリッジ駅前のビルに、シンディー望月さんのパブリックアート
地元の小学生と協働で、地域の歴史とコミュニティーをつなぐ作品を完成披露

快晴の中なごやかに行われた完成披露会。望月さん(左から2人目)とバンクーバー市、PCI Developmentの関係者ら。
バンクーバーのオークリッジ駅前にある賃貸住宅ビル「Ambi on Cambie」(5670 Cambie St, Vancouver)で4月20日、シンディー・望月さんによるパブリックアート「Under(currency)」の完成披露会を開催。望月さん、関係者、アート制作に関わった市内小学校の子どもたちらが参加した。
バンクーバーエリアを拠点とする日系人アーティストの望月さんが、バンクーバー市とPCI Developmentsの依頼で手がけた「Under(currency)」。神話や地域の歴史、体験型のストーリーテリングを融合させ、マーポル・オークリッジ地区に折り重なる、過去の日系カナダ人コミュニティや歴史ある路面電車の路線から、現在の発展を続ける公共交通で結ばれた街へと至る歩みを映し出している。
披露されたのは、Osler 小学校の生徒たちと協力して創りあげた「守護神」10体を、入口地面にあるストーリーストーンと上部に設置されたブロンズ彫刻に仕上げた作品。ストーリーストーンにあるQRコードをスキャンすると、神々たちが地域の歴史を紹介したり、おみくじのようなメッセージを示す、楽しいアニメーションの世界に導かれる仕組み。
望月さんは、バンクーバー市のパブリックアートプログラムやビル開発事業社PCIの関係者、制作に関わった人たちに感謝を述べ、「先生や子どもたちの協力があったからこそ、コミュニティーをつなぐ素晴らしいアートが完成しました。今回の主役は子どもたちです。」と笑顔で挨拶。
地域の歴史からアイデアを得て、ユニークな守護神をデザインした子どもたち。参加した小学生の一人は「以前農家の人々が、ここを通っていた電車でスイカを町まで運んでいたと知り、スイカのような神様をデザインしました。とても良い経験になりました。」と笑顔で感想を述べた。


ビル入口外側に設置されたアート作品
今回の作品は望月さん初の恒久展示パブリックアート。作品はビルの外部にあるので、居住者以外も鑑賞し楽しむことができる。「コミュニティーをつなぐアートになれば」という望月さんの言葉通り、バスやスカイトレインへと急ぎ足で通り過ぎる人々がふと足を止める。過去に思いを馳せ、おみくじで未来を楽しみにする、そんな笑顔が見られるだろう。




